素人でも出来るギターのネック折れを修理する方法!

2019年3月3日

この記事で紹介しているギターのネック折れのリペア方法は「素人でも出来る」と謳っておりますが、素人でも「やろうと思えばできる」程度の難易度となっています。

当然ながら大事な楽器はプロのリペアショップに依頼した方がいいに決まっています。

しかしながら、そこまで高価じゃないギターを補修を、高いお金を払いリペアショップに依頼すべきか悩んでしまうところですよね。

そんな時にこそ、この記事に書いてあることを思い出してみてください。

「自分で直す」という選択肢が、きっといつか役にたつかもしれません。


ネック折れ修理の工程解説




ジャンクギターからの再生

15年ほど倉庫で眠っていたGIBSON フライングV。埃をかぶり粗大ゴミとして捨てられてもおかしくない状態のギターを実家から引き上げてきました。

純正パーツはなく抜け状態。

復活させるためのパーツはジャンクやリプレイスメントパーツでいいとして、問題となるのがネック折れの部分。

どうでもいいギターだけに(ジャンクでしたので)何万円もお金をかけてリペアショップに出すのは躊躇してしまいます

結果的に、素人ながら満足いく補修ができましたので、その記録として記事に残すことにしました。

ネック折れ補修手順

何度もお伝えさせていただきますが、リペア素人による補修工事です。大事な楽器でチャレンジするのはよしましょう。(笑)

① 折れたネックをタイトボンドでくっつける

タイトボンドとクランプを使って、3日ほど圧着させます。

注意点は、従来の接着剤などで圧着しないこと。

接着力が弱い接着剤で圧着し、失敗してしまった場合は接着剤を除去する作業が手間が必要になります。

はみでたタイトボンドが気になる方はふき取るか、固まった後に削ってください。
圧着完了。

② 補強材を埋め込む穴を削りだす

補強材を入れるための溝堀りをおこないます。

理想の溝堀りパターン

トリマーという工具を使用し、溝を掘りこみます。

http://veneaile.blog65.fc2.com/blog-entry-93.html

素人リペアの溝堀りパターン

補強材を入れる為の立派な溝を掘りたいところですが、あいにくトリマーを持っていません。

なので素人の私は、ダイソーやセリアで100円で売ってる彫刻刀やノミで「面」で削りだしてみました。

面だと掘り込みが浅く、「また折れるんじゃないか?」と強度面がかなり心配になっていましたが、リペアから2年経過しても折れてません。

補強材をいれる穴を掘ります。

③ 補強材を圧着する

私の場合ホームセンターの無料の端材コーナーで拾ってきた柔らかい木材を整形し圧着しましたが、当然メイプルなどの硬い木材の方がいいと思います

補強材圧着。

乾燥後に、弦を張りネック折れが補修出来ているか確認しています。

④ ヤスリがけ

目が粗いヤスリから、細かいヤスリへ丁寧にヤスリがけを行います。塗装する前提ですので、多少ほかの塗装が剥げても気にしていません。

ヤスリがけ完了。

⑤ 塗装する

補強材がむき出しとなり、見た目がよくないので、塗装を行います。

私のような素人には、チェリー系の色を再現する知識はありませんので、ブラックとチェリーのサンバーストを目標に塗装してみました。

塗装後、乾燥中。
塗装完了。

⑥ ネック折れの補修完了

オークションなどで安く入手したリプレイスメントパーツ装着後のフライングVです。

ネック周りもばっちり、ガッチリ固まっています。

リアピックアップにEMGの1ボリューム仕様にしてみました。

ネック折れリペアのまとめ

さすがに何かの衝撃で、また折れないか心配しましたが、数ヶ月使用してみたのですが、今のところその気配はありません

休みの日の暇も潰せて、なおかつ「自分でも直せたんだ!」というギターへの愛着と、自信がつけられる良い機会になったのではないかと思います。

今現在、倉庫に眠っている壊れたギターやベースはありませんか?

今回、ネック折れ自体の補修にかかった金額はタイトボンド代だけ

楽器は誰かに弾いてもらうために、この世に生まれてきたのですから、「そのくらいなら、自分でもやってみようかな?」と、少しでも思っていただけたら幸いです。

2019年3月3日